買ってきたアイスを冷凍庫に入れ忘れたり、食べている途中で電話に出たりして、気づいたらドロドロに溶けていた。「もう一度冷凍庫に入れれば大丈夫?」「もったいないから食べたい」と迷った経験はありませんか。

この記事では、溶けたアイスを再冷凍してよいのか、食べられるのかの判断基準を、メーカーの案内をもとにまとめました。アイスに賞味期限がない理由や、溶かさないコツも紹介します。

結論:完全に溶けたアイスは、再冷凍せず食べないほうが安全

ドロドロに溶けて時間がたったアイスは、再冷凍しても元の味に戻らないうえ、細菌が増えている可能性があるため、食べずに処分するのが安全です。江崎グリコも、完全に溶けたアイスは再冷凍せず、溶ける前に食べるよう案内しています。

まだ冷たさが残っていて、形がある程度残っている「溶けかけ」のアイスなら、再冷凍はせずに、すぐに食べきるようにしましょう。

溶けたアイスは食べていい?状態別の判断

すぐに食べきれば大丈夫なもの
・表面が柔らかくなった程度で、まだ冷たく、形が残っている

食べずに処分したほうがよいもの
・ドロドロの液体状になっている
・夏の車内や炎天下、室温で長く置いていた
・いつもと違うにおいや、酸っぱいにおいがする(においや見た目に変化がなくても、安全とは言えません)
・溶けたかどうか分からず、時間がたっている(迷ったら捨てる)

何時間までなら大丈夫、という明確な線引きは、気温や置かれていた状況で変わるため決められません。迷ったときは、もったいなくても処分するのが安全です。特に、小さなお子さん、妊娠中の方、高齢の方には、溶けたアイスは食べさせないほうが安全です。

なぜ再冷凍してはいけないの?

理由1:味と食感が元に戻らない

アイスクリームは、乳製品・砂糖・卵黄・水などが、空気を含みながら均一に混ざることで、なめらかな口どけになっています。完全に溶けると、この組織がバラバラに分離してしまい、そのまま冷やし固めても元には戻りません。氷の結晶も大きくなるため、シャリシャリした食感になります。

理由2:細菌が増えているおそれがある

アイスクリームは、乳成分・脂肪・糖分・水分を含み、細菌にとって栄養が豊富な食品です。溶けて温度が上がると細菌が増えやすくなり、再び冷凍しても、増えた細菌がいなくなるわけではありません。口をつけた飲み物でも菌は増えるため、食べ物や飲み物は温度管理が大切です(ペットボトルの直飲みの例も参考にしてください)。

ドロドロに溶けたものを、料理に使うのも避ける

「溶けたアイスをホットケーキやプリンの材料にすれば、もったいなくない」という方法も見かけますが、完全に溶けて時間がたったアイスは、加熱調理でも使わないほうが安全です。細菌が作る毒素の中には、加熱しても壊れないものがあります。

溶けかけでも、どのくらいの時間、どんな環境に置かれていたか分からないアイスは、料理に使わず処分してください。迷ったときは、使わないのが安全です。

冷凍庫のアイスがシャリシャリになっていたら

購入時はなめらかだったのに、食べてみるとシャリシャリしているときは、冷凍庫の中で一度溶けて再び固まった可能性があります。パッケージに霜が多くついていたり、形が崩れていたりするのも目安です。品質が落ちているため、無理に食べる必要はありません。完全に溶けて長時間たった可能性がある場合は、上で説明したものと同じように、食べずに処分するのが安全です。

アイスに賞味期限がないのはなぜ?

アイスクリーム類は、賞味期限の表示を省略してよいとされている食品です。マイナス18℃以下で保存すれば、微生物がほとんど繁殖せず、品質の劣化も少ないためです。ただし、期限がなくても、おいしさがずっと保たれるわけではありません。

家庭の冷凍庫は、扉の開け閉めや、食品の詰め込みすぎで温度が上がりやすく、マイナス18℃を保てないこともあります。保存状態によっては劣化するため、早めに食べきるのがおすすめです。最近は、賞味期限が表示されているアイスもあります。

アイスを溶かさないためのコツ

  • 買い物では、アイスは最後に買い、保冷バッグやドライアイスで持ち帰る
  • 車内には置きっぱなしにせず、帰宅したらすぐに冷凍庫に入れる
  • 冷凍庫を詰め込みすぎず、扉の開け閉めを減らして温度を保つ
  • 食べ始めたら、電話やスマホに気をとられず、食べきる

よくある質問

Q. 溶けてしまったアイスは、再冷凍してもいい?

A. 完全に溶けたアイスは、再冷凍しても元の味には戻らず、細菌が増えているおそれもあるため、再冷凍しないでください。溶けかけの状態であれば、再冷凍せず、すぐに食べきりましょう。

Q. 溶けたアイスを食べると、食中毒になる?

A. 必ず食中毒になるわけではありませんが、溶けて温度が上がったアイスは細菌が増えている可能性があります。ドロドロに溶けて時間がたったものは、食べずに処分してください。

Q. 溶けたアイスを、加熱調理に使ってもいい?

A. 完全に溶けて時間がたったアイスは、加熱調理でも使わないほうが安全です。細菌が作る毒素には、加熱しても壊れないものがあります。溶けかけでも、置かれていた状況が分からないものは料理に使わず、迷ったときは処分してください。

Q. アイスに賞味期限がないのはなぜ?

A. マイナス18℃以下で保存すれば、微生物がほとんど繁殖せず品質の劣化も少ないため、賞味期限の表示を省略できるとされています。ただし、家庭の冷凍庫は温度が変わりやすいため、早めに食べきるのがおすすめです。

まとめ

溶けたアイスは、再冷凍せず、ドロドロに溶けて時間がたったものは食べずに処分するのが安全です。溶けかけならすぐに食べきり、迷ったときは処分しましょう。購入後は保冷して持ち帰り、すぐ冷凍庫へ入れるのが、いちばんの予防です。