新しい靴や慣れない靴で歩いた日の夜、かかとや足の指に水ぶくれができて「潰したほうがいいの?このままでいいの?」と迷った経験はありませんか。ネットには意見が分かれていて、どれが正しいのか分かりにくい悩みです。

この記事では、靴擦れの水ぶくれを潰すべきかどうか、破れてしまったときの処置、治るまでの目安、病院に行くべきサインまでまとめました。一般的な情報であり、診断や治療の代わりではありません。

結論:靴擦れの水ぶくれは、潰さずに保護する

水ぶくれの膜は、その下で再生している新しい皮膚を細菌から守る「天然の絆創膏」の役割をするため、潰さずに保護しながら、自然に治すのが一般的です。破れてしまったときは、皮を取らずに洗って保護します。赤み・腫れ・膿などの感染のサインがあるときや、糖尿病などの持病があるときは、自己判断せず医療機関に相談してください。

水ぶくれの中の液体は何?

靴擦れでできる水ぶくれは、靴との摩擦で皮膚が傷ついたときに、傷を治すために体がつくる液体(血清や治癒を助ける成分を含む滲出液)がたまったものです。悪いものではなく、体が傷を治そうとしているサインで、膜が破れていない限り、中は清潔に保たれています。足のマメの正体については足のマメの水ってナニ?でも解説しています。

自分で針を刺して水を抜くのは、おすすめしません

「歩き回るうちに潰れてしまうなら、先に針で穴をあけたほうがいい」という情報も見かけますが、針で刺した穴から細菌が入り、化膿して治りが遅くなったり、跡が残ったりするおそれがあります。水ぶくれが大きく張って強く痛む、どうしても歩き続けなければならないといった場合は、自分で処置せず、皮膚科に相談するのが安全です。医療機関では、清潔な器具で適切に処置してもらえます。

破れていない水ぶくれの守り方

  1. 石けんと流水で、患部のまわりをやさしく洗って清潔にする
  2. ガーゼの部分が水ぶくれより大きい絆創膏や、水ぶくれ用の保護パッドを貼り、摩擦から守る
  3. 圧迫を避けるため、原因になった靴はしばらく履かず、当たりにくい靴に替える
  4. 歩く時間が長い日は、貼った上から固定して剥がれにくくする

水ぶくれを保護するタイプのパッドやハイドロコロイド系の絆創膏もありますが、使い方は製品ごとに異なるため、説明書に従ってください。

水ぶくれが破れてしまったときの処置

歩いているうちに破れてしまっても、慌てずに次の順で対応します。

  1. 流水で、傷口の汚れをやさしく洗い流す(消毒液は基本的に不要で、しみたり治りを遅らせたりすることがあります)
  2. 剥がれかけた皮は、むいたり切ったりせず、できるだけ元の位置に戻して残す(傷を守る膜になります)
  3. 清潔なガーゼや絆創膏で覆って保護する
  4. ガーゼや通常の絆創膏は、毎日1回を目安に貼り替え、汚れたり濡れたりしたときはすぐ交換する(ハイドロコロイド系は製品の説明書に従う)

市販の瞬間接着剤を傷口に使うのは、やけどや感染のおそれがあり危険です。絶対にやめましょう(詳しくは足のマメの水ってナニ?で解説しています)。

ハイドロコロイド系の絆創膏(キズパワーパッドなど)を使うときの注意
傷口を密閉して湿った状態を保つタイプのため、洗浄が不十分だったり、すでに感染していたりすると、内部で細菌が増えてかえって悪化するおそれがあります。
・赤み・腫れ・膿・熱っぽさがあるときは使わない
・糖尿病や血流障害、免疫力が低下している方は使わず、医療機関に相談する
・判断に迷うときは、自己判断せず皮膚科に相談する

治るまでの日数の目安

個人差や水ぶくれの大きさによりますが、数日〜1週間ほどで痛みが落ち着いてくることが多いとされています。ただし、破れた傷から細菌が入って感染すると、治るまでに時間がかかります。

こんなときは皮膚科へ(受診の目安)

・赤みや腫れが広がってくる、膿が出る、発熱がある(以下のいずれかに当てはまれば、早めに受診してください)
・ジュクジュクして悪臭がある
・痛みが強くなる、ズキズキと脈打つような痛みがある
・患部が熱を持つ
・赤い線が足の付け根のほうへ伸びる、足全体やふくらはぎまで腫れる
・しびれや、感覚が鈍くなった感じがある
・水ぶくれが大きい、血が混じっている
・1週間ほどたっても良くならない、繰り返し水ぶくれができる
・糖尿病や血流障害、免疫力の低下など、傷が治りにくい持病がある

特に、赤い線が伸びる、足全体やふくらはぎまで腫れる、発熱があるといった場合は、感染が広がっている可能性があるため、当日中に受診してください。受診先は皮膚科が基本です。小さなお子さんの足にできた場合も、感染のサインがあれば早めに受診してください。

靴擦れができた日、お風呂に入ってもいい?

お風呂に入ること自体は問題ありません。患部をやさしく洗って清潔にし、入浴後は水気をやさしく拭き取って、新しい絆創膏に貼り替えましょう。保護せずにそのままお湯に浸かると、ふやけて痛みが出ることがあります。

靴擦れを防ぐための基本

  • 靴は、夕方など足がむくんだ時間帯に、実際に歩いて確認して選ぶ
  • 新しい靴は、いきなり長時間履かず、短時間から慣らす
  • 足に合った厚みの靴下を履き、かかとが当たる場所にはあらかじめ保護パッドを貼っておく
  • ぬれた靴や、サイズが合わない靴は避ける

よくある質問

Q. 靴擦れの水ぶくれは、潰して水を抜いたほうがいい?

A. 潰さずに保護しながら、自然に治すのが一般的です。自分で針を刺すと細菌が入るおそれがあるため、大きく張って強く痛む場合などは、皮膚科に相談しましょう。

Q. 破れた水ぶくれの皮は、取ったほうがいい?

A. むいたり切ったりせず、できるだけ元の位置に戻して残しておきましょう。皮は傷を守る膜の役割をします。無理に取ると、痛みが強くなったり治りが遅くなったりします。

Q. 靴擦れの水ぶくれは、何日くらいで治る?

A. 個人差はありますが、数日〜1週間ほどで痛みが落ち着くことが多いとされています。感染すると長引くため、赤み・腫れ・膿があるときは受診してください。

Q. キズパワーパッドなどのハイドロコロイド絆創膏は使っていい?

A. 洗浄したうえで感染のサインがなければ使えるとされていますが、赤み・腫れ・膿があるとき、糖尿病などの持病があるときは避けてください。製品の説明書に従い、迷うときは皮膚科に相談しましょう。

まとめ

靴擦れの水ぶくれは、潰さずに保護し、破れたときは皮を残して洗い、清潔に覆うのが一般的な対処です。赤み・腫れ・膿・発熱などのサインがあるときや、糖尿病などの持病があるときは、早めに皮膚科を受診しましょう。