「虫刺されには熱湯をかけるといい」——そんな話を聞いたことはありませんか。やけどしないで本当に効果があるのか、気になりますよね。

この記事では、熱で虫刺されのかゆみを抑える方法の本当のところと、安全にやる方法・避けるべき方法をまとめました。

虫刺されに熱湯をかけるのは危険、絶対にやめて

50℃前後のお湯を患部にかける、いわゆる「熱湯をかける」方法は、低温やけどのリスクがあるため絶対にやめましょう。カイロの注意書きに「長時間同じ場所に貼ると低温やけどになる」とあるのと同じ理屈で、患部に直接お湯をかける行為はやけどのほうが深刻なダメージになりかねません。SNSなどで広まっていることがありますが、安全な方法とは言えません。

「温める」ことにも一定の根拠はある

虫刺されの応急処置としては、氷や保冷剤で冷やしてかゆみを抑える方法が一般的です。一方で、蚊などが注入する唾液に含まれるかゆみの原因物質(タンパク質)は、45〜50℃程度の熱で変性(不活性化)しやすいとされ、これを利用した「温める」ケア用品も市販されています。

蚊は吸血の際に唾液を注入し、これに対する体の防御反応としてヒスタミンが放出されることでかゆみや腫れが起こります。熱によって唾液成分をあらかじめ変性させることで、この反応を和らげようという発想です。

DIYで温める場合は「数分」ではなく数秒、火傷に要注意

「お湯で温めたスプーンを患部に数分押し当てる」といった民間療法が知られていますが、温度も時間も管理できないDIYの方法は、低温やけどのリスクが高くおすすめできません。市販の虫刺され用温熱ケア用品(バイトヘルパーなど)は、約49℃・40〜45秒程度という安全な範囲に温度と時間があらかじめ設計・管理されています。自宅で試す場合は、温度計で必ず温度を確認し、数秒単位でこまめに肌の様子を見ながら行い、少しでも熱いと感じたらすぐに離してください。

虫刺されを温める・冷やすのはあくまで応急処置

患部を温めるのも冷やすのも、一時的にかゆみを和らげる応急処置にすぎません。症状が軽ければそれで治まりますが、腫れがひどくなる、熱が出る、水ぶくれができるなどの場合は自己判断せず皮膚科を受診しましょう。

また、患部をかきむしってしまうと、そこから雑菌が入り「とびひ」など別のトラブルにつながることもあります。市販の虫刺され薬(抗ヒスタミン成分入り)を塗って、かかないよう保護しておくと安心です。応急処置の間は、次の2つも避けてください。

  • 飲酒(血流が良くなり、かゆみや腫れが強く出やすくなります)
  • 激しい運動(同様に血流が良くなり、症状が悪化しやすくなります)

そもそも刺されないための予防も大切

蚊は、人の吐く二酸化炭素や体温、汗のにおいに反応して寄ってきます。汗をかいたらこまめに拭き取る、長袖や冷感素材のロングパンツで肌の露出を減らす、防虫スプレーを併用するといった対策を組み合わせると、刺される機会自体を減らせます。最近はシールタイプやブレスレットタイプの虫よけグッズもあるので、状況に応じて使い分けるのもおすすめです。

まとめ

虫刺されに「熱湯をかける」のは低温やけどの危険があるため絶対にやめましょう。一方で、45〜50℃程度の管理された熱で唾液成分を変性させてかゆみを抑える方法には一定の根拠があり、市販の専用ケア用品なら安全に試せます。DIYで温める場合は、温度と時間の管理を徹底し、無理をしないようにしてください。

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