夏の花と言ったら、ひまわり。
太陽に向かって咲いているのを見ると、元気が出る気がします。
でもなぜ太陽を追いかけるように咲くの?
そんな疑問を持つことがありますよね。
ひまわりの豆知識をまとめてみました。
子供たちにも教えてあげてくださいね。
ひまわりが太陽を追いかける理由
ひまわりの観察をしたことがありますか?
ひまわりは太陽を追いかけるように花が向きを変えます。
つぼみを付けるころまで、朝は東、正午は真上、夕方は西と太陽を追いかけて動きます。
太陽に合わせて向きを変えているんです。
この不思議な生態は茎が関係しています。
ひまわりの茎にある成長ホルモンは太陽の光に影響を受けます。
日中、日が当たる東側と当たらない西側。
成長ホルモンは日が足らない西側に移動します。
光が当たらないほうに成長ホルモンが多く集まって茎が成長し、少しでも茎全体に光を当てようとするのです。
そのため、東側にかぶさるように、西側が伸びていき茎の先が曲がってきます。
太陽当たらないほうが伸びると、自然に花は太陽の方角に曲がるというわけです。
どんどん伸びるひまわりは、太陽の光と関係する成長ホルモンが働いているんです。
ひまわりと太陽の関係は神話にもある
ひまわりが太陽を追いかけるという話は、実はギリシア神話にもあります。
太陽神アポロンがとても愛していた水の精クリュティエ。
でもアポロンに飽きられてしまいます。
アポロンを忘れられないクリュティエは、彼が遠く天を駆けていくのを見ているだけ。
ずっと見続けているうちに、足は大地にめり込んで根っこになり、身体は茎に、美しい顔は花に変わってしまいました。
それからずっとこの花(ひまわり)は太陽神アポロンを見ているので、太陽を向く性質を持っていると言われています。
この神話の影響からか、ひまわりの花言葉は「熱愛」「私はあなただけを見つめたい」です。
そして、この「ひまわり」という名前も理由があります。
ひまわり→「日が回る」。
太陽を追いかけるように花が向きを変えるというところからついた名前です。
ひまわりの花は下向きになることもある
ひまわりは成長期の若いうちだけ、太陽を追いかけます。
ひまわりの花が完全に開くと、成長が止まるので茎が堅くなり動きません。
ひまわり畑に行くとみんな同じ方向を向いていると思います。
ひまわりは夜のうちには咲かず、日中に花を咲かせるからです。
太陽がある東側を向いている状態で花が咲き、そのまま動かないのです。
ひまわりの花の向きが動かなくなる理由は3つあります。
- 温度調節しているという理由
- 受粉の適した状態を作るという理由
- 病原菌の予防という理由
大事な種を守るために太陽が当たりやすい東を向いているのでしょうか。
そして、種をつけ始めるとひまわりは下を向きます。
大きな花はほとんど真下を向くようになるみたいです。
ひまわりが上を向く時間
「ひまわりは太陽を追いかけて咲くもの」と覚えていた人には、お昼、正午の時間は真上を向くと思いますよね。
でも先ほど説明したように、ひまわりが太陽を置きかけるように向きを変えるのは、成長期だけです。
大きな花を咲かせて、成長がストップしてしまうともう動きません。
ずっとくるくる動いているわけではないのです。
よく見かけるひまわりの花は、花首が曲がっていますよね。
あの状態で枯れるまで咲いているのです。
でも!
なんと日本で真上を向いて咲くひまわりがあるんです。
タキイ種苗は真上を向いて咲くひまわりを開発したそうです。
これは世界初!
切り花用の品種として、アレンジメントやブーケなどで使われています。
またひまわりはアメリカやロシアでは、食用としても生産されてきました。
ロシアではひまわり油が世界一に生産量。
国花もひまわりです。
アメリカではひまわりの種は健康食品としてスーパーでも買えます。
カロリーが高く、疲労回復に役立つので、スポーツ選手が食べているそうですよ。
ひまわりについてまとめ
ひまわりと太陽の関係、おもしろいですね。
明るくて元気な花として、夏の風物詩でもあり、みんなから愛されている花です。
これから咲くひまわりを見つけたら観察してみてください。