プールの水を飲んでお腹が痛い!病院に行くべき目安と対処法

プールの水を飲んでしまってお腹が痛い、そんな経験はありませんか?泳ぎが得意でない子どもは特に、うっかりプールの水を飲んでしまいがちです。
結論から言うと、プールの水を少し飲んだだけなら、健康への心配はほとんどありません。ただし、発熱や嘔吐など体調不良のサインが出ている場合はこの限りではありません。この記事では、症状の経過ごとの対処法と、病院に行くべきサインをまとめました。

プールの水を飲んでお腹が痛いのは危険?
少量なら危険ではありません。お腹が痛くなった原因の多くは、水を飲んだことそのものより体が冷えたことです。「水あたり」と呼ばれるような体調不良につながることはまれで、様子を見ているうちに落ち着くケースがほとんどです。
とはいえ、水を飲んだ量が多かったり、症状が長引いたり悪化したりする場合は、単なる冷えではない可能性もあります。まずは落ち着いて、これから紹介する症状の経過を目安にしてください。
プールの塩素濃度は水道水とほぼ同じレベルに管理されているため、少し飲んだ程度で病気になる心配は基本的にありません。プール特有のにおいも、汗や汚れが塩素と反応してできるもので、その塩素のおかげで雑菌はしっかり死滅しています。
症状の経過で見る対処の目安
プールの水を飲んだあとの体調は、時間の経過とともにチェックしていくと安心です。
飲んだ直後〜数十分
まずは体を温めることが最優先です。タオルで拭くだけでなく、お腹まわりをカイロや腹巻きで温めると血流が良くなり、回復が早まります。
・バスタオルで体をしっかり拭き、体を冷やさないようにする
・しばらく休んで様子を見る(多くの場合、それだけで楽になります)
・シャワーで体の表面を流し、うがいもしておく
・タオルで水気を拭いたら、肌の乾燥を防ぐため保湿もしておく
ただし、水泳後にのどの痛みや鼻炎が出ることもあります。これは塩素や水温の影響によるもので、うがいをしっかりしておくと予防になります。
数時間後も腹痛が続く・吐き気が出た場合
体を温めても腹痛が引かない、または吐き気や嘔吐が出てきた場合は、単なる冷えではなく、水と一緒に飲み込んだ雑菌や汚れによる「水あたり」的な症状の可能性があります。下痢は体内の毒素を排出しようとする反応でもあるため、市販の下痢止めを自己判断で使うのは避け、この段階では無理に様子を見続けず、次の見出しの受診サインを確認してください。
翌日以降も体調がすぐれない場合
一晩休んでも腹痛や下痢が続く場合、プールの水以外の原因(食あたり、ウイルス性の胃腸炎など)が重なっている可能性もあります。症状が続くようであれば、自己判断せず医療機関に相談しましょう。
病院に行くべき症状のサイン
次のような症状がある場合は、様子を見続けずに医療機関を受診してください。
・発熱がある
・嘔吐が繰り返し起こる、または止まらない
・血便が出る
・水分を摂れないほどぐったりしている
・半日〜1日たっても腹痛が改善しない
特に赤ちゃんや幼児は、症状が軽く見えても体調を崩しやすいため、迷ったら早めに受診するほうが安心です。「これくらいなら平気かな」と迷ったときこそ、受診を選んでください。
なぜお腹が痛くなるのか
先ほど触れた通り、原因の多くは水を飲んだこと自体ではなく体の冷えですが、プールの水質そのものについても知っておくと安心材料になります。
プールでは一般的に塩素系の消毒剤が使われ、水道水と同程度の濃度に管理されています。屋外プールと屋内プールで管理基準に大きな差はありませんが、海水浴場やレジャープールの中には塩素以外の消毒方式(オゾン処理など)を採用している施設もあります。どの方式でも、規定の管理下であれば少量の水を飲んで健康被害が出ることは基本的にありません。
本当に注意が必要なケース
「少し飲んでも基本的に問題ない」とはいえ、次のようなケースでは注意が必要です。
赤ちゃん・幼児が大量に飲んでしまった場合
体が小さい分、大量に水を飲むと低ナトリウム血症のリスクがあります。人間の体には処理できる水分量に限りがあり、それを超えると血液が薄まり、体調不良につながることがあります。赤ちゃんや幼児の水遊び・スイミングスクールは、時間を区切って様子を見ながら行いましょう。
水を大量に飲み込んでむせ込んだ場合
プールで大量に水を飲み込んでひどくむせた、咳き込みが止まらなかった、といった場合は、その場で終わりにせず、しばらくは呼吸の様子や顔色を気にかけておきましょう。「乾燥溺水・二次溺水」という言葉がSNSなどで広まっていますが、これは医学的に確立した病態ではなく、海外の小児科学会などからは誤解を招く俗説だと指摘されています。過度に恐れる必要はありませんが、大量に水を飲み込んだ直後にぐったりする・呼吸が苦しそうといった様子があれば、様子見で済ませず医療機関に相談してください。
下痢や体調不良があるとき
下痢などの症状があるときは、症状が治まってから2週間程度はプールを控えたほうが安心です。感染症を広げないためにも、体調が万全でないときの利用は避けましょう。
よくある質問
Q. 「水あたり」と食あたりは違うもの?
A. どちらも体外から入った雑菌などが原因で起こる体調不良という点は共通していますが、「水あたり」はプールや旅行先の水など普段と違う水を飲んだ際の不調全般を指す通称で、医学的に明確に区別された病名ではありません。症状の考え方や対処法は食あたりと大きく変わりません。
Q. プールの後にお腹を壊しやすい子と、平気な子の違いは?
A. 体質や腸内環境の個人差に加えて、体の冷えやすさも関係していると考えられます。冷え対策(体を拭く、温める)を徹底するだけで改善するケースも多いです。
Q. うがいだけで予防できる?
A. うがいは口や喉に残った水を洗い流すのに役立ちますが、飲み込んでしまった分への直接的な予防効果はありません。予防としては、なるべく水を飲み込まない泳ぎ方を意識することが大切です。
Q. 保育園・学校のプールでも同じ対応でいい?
A. 基本的な考え方は同じですが、園や学校では管理者が体調を把握しにくい面があります。家庭で気づいたことがあれば、事前に体調や既往を伝えておくと安心です。
まとめ
プールの水を少し飲んだだけなら、健康被害の心配はほとんどありません。お腹が痛いときはまず体を温めて様子を見て、うがい・シャワー・保湿でケアしましょう。ただし発熱や繰り返す嘔吐、血便など病院に行くべきサインが出た場合は、様子を見続けずに医療機関に相談してください。赤ちゃん・幼児の大量摂取や、水遊び後の急な体調変化にも注意が必要です。



