日本人は大のお風呂好きです。
最近のお風呂は、ボタンひとつで温度設定もできて便利ですよね。
あなたはお風呂の温度は何℃に設定していますか?
熱ーいお風呂に入るのが好きな人も多いんじゃないかと思います。
しかし、熱いお風呂って、体にとって問題があるんですよ!
今回は、熱いお風呂の体への影響や、お風呂のちょうどいい温度設定についてお伝えします。
熱いお風呂が好きな人の特徴
一般的にお風呂の温度は、39℃前後が適温と言われています。
そして42℃以上は熱い(熱すぎる)となります。
しかし熱いお風呂に入ったほうが、短い時間でも「入浴した」という気分になれる人が多いようです。
ある実験で、熱いお風呂に入った人たちの血液を調べたそうです。
すると、「β-エンドルフィン」という物質が検出されました。
これは、麻薬モルヒネの一種で、別名「脳内麻薬」とも呼ばれているそうです。
この物質は、痛みを感じさせなくする働きがあります。
熱いお風呂に入ると、その刺激が脳に伝わり、β-エンドルフィンが分泌され、熱いお風呂を快楽と感じる一因になると考えられているそうです。
高齢者ほど熱いお風呂を好む傾向があります。
これは、このβ-エンドルフィンも関係していますが、昔からの習慣もあるんじゃないでしょうか。
昔は内風呂が少なかったことから、銭湯に行くのが普通でした。
昔の銭湯は42℃以上が当たり前だったそうです。
そんなお風呂に入り慣れている高齢者ほど、熱いお風呂が好きな人が多いんじゃないでしょうか。
熱いお風呂は体に悪い、という真実
熱いお風呂は、体にとってはあまりよくないようです。
熱いお風呂に入ると、一気に心拍数が上昇して血圧が上がります。
これは自律神経の中の、交感神経が活発になるからです。
また、体が体温を下げようと、汗をたくさん出します。
発汗作用により、ダイエット効果は期待できるかもしれません。
しかし、急激な血圧の上昇により、脳出血や心筋梗塞のリスクが高まります。
さらに、熱いお風呂に長時間入ると、体力が急激に消耗して疲れます。
なので、疲れを取ろうと熱いお風呂に入ると、逆に疲労してしまいます。
それでも、どうしても熱いお風呂に入りたいという人は、いくつか注意点があります。
どうしても熱いお風呂に入りたいときのチェック項目
①体調のよいときに入る
熱いお風呂は、短時間でも体力を消耗します。
なので、風邪を引いていたり、疲れが溜まっているときは、熱いお風呂はやめておいたほうがいいでしょう。
また、飲酒した後は熱いお風呂には入ってはいけません。
汗をかくことで酔いがひどくなることがあります。
②かけ湯を十分にする
特に冬は、冷えた体に急に熱いお湯をかけると、心臓の負担が大きくなります。
入る前には必ず、ぬるめのシャワーなどで、少しずつ体温を上げて、急激な血圧の上昇を防ぎましょう。
③入浴時間は短く
長い時間になればなるほど、体力は消耗します。
できれば10分以内に済ませましょう。
それ以上入りたい場合は、体を洗うなどして、一度休憩を取りましょう。
④入浴後は水分補給
入浴後は、必ず水分補給をしましょう。
体からは確実に水分が失われているため、血液の粘度が増しています。
そのため、血管が詰まる危険性が高まります。
なので、喉が渇いていなくても、お茶や水をゆっくり飲みましょう。
すぐにアルコールを飲むのはやめましょう。
お風呂のちょうどいい温度は39度
先ほども書きましたが、一般的にお風呂の温度は39度前後が適温とされています。
それくらいの温度でゆっくり入ると、体中の血管が拡張して血液を活発にさせる効果があります。
体中に溜まった老廃物が汗とともに排出され、筋肉の緊張もほぐれていきます。
副交感神経が働いて、心身がリラックスします。
ひとそれぞれの適温もありますし、季節によっても適温があります。
たとえば、春~夏は気温が上昇し、暖かくなるので、37から39度ほどが適温です。
ぬるめのお湯が、より心と体をリラックスしてくれます。
夏場は特に、ぬるめがオススメです。
また、秋~冬は、40~42度ほどがいいでしょう。
寒いと体の心から冷えきってしまいますよね。
39~42度までを「温浴」といい、温浴は血液の流れを活発化してくれます。
むくみや冷えの解消にも効果があります。
お風呂の正しい温度についてまとめ
今回は熱いお風呂について紹介しました。
熱いお風呂はすっきり感があって好きな人も多いでしょう。
しかし、熱いお風呂に入ることは、デメリットの方が大きいようです。
特に熱いお風呂に、長時間は危険であることが分かりましたね。
自分の体調をよく考えて、自分に合ったお湯の温度を決めましょう。
本来、お風呂は疲れを取り、リラックスするものです。
心身ともに癒されるように、自分の適温を考えてみてください!!