買ってきたさつまいもを見たら、表面に白いふわふわや黒い点があって「これってカビ?食べても大丈夫?」と手が止まったことはありませんか。実は、さつまいもの見た目の変化には、無害なものと食べてはいけないものが混在していて、素人目には判断が難しいのが悩みどころです。

この記事では、白い蜜・黒い斑点・カビの見分け方、食べられるかどうかの判断基準、カビさせないための保存方法までまとめました。

結論:ふわふわのカビ・黒くくぼんだ斑点・苦味は処分、蜜や黒い点は食べられる

さつまいもは、綿のようなカビが生えていたり、黒くくぼんだ斑点や苦味・異臭があったりする場合は食べずに処分し、ベタつく蜜や切り口の黒い点、芽は食べても問題ありません。迷ったときは、次の判断表で確認してください。

食べても大丈夫なもの
・ツヤのあるベタベタした透明〜黄白色の液(蜜)
・切り口にできた黒い点や黒ずみ(ヤラピンやポリフェノールが空気に触れて変色したもの)
・芽やひげ根(取り除けば食べられる。じゃがいもの芽のような毒性はない)

食べずに処分したほうがよいもの
・ふわふわ・粉っぽいカビが生えている(白・青・緑・黒・オレンジなど色を問わない)
・皮に黒くくぼんだ円形の斑点がある(苦味を感じたらなおさら食べない)
・酸っぱいような異臭がする
・異様に柔らかく、溶けたように水っぽい、または糸を引くようなぬめりや酸っぱい臭いがある
・切ったときに、中がくぼんで変色していたり、カビ臭さや苦味があったりする

見た目別の見分け方

白いベタベタは「蜜」で無害

表面や切り口に、ツヤのあるベタベタした透明〜黄白色の液が出ることがあります。これはさつまいもの糖分が染み出した蜜で、甘みが強いサインでもあり食べて問題ありません。カビは綿毛のようにふわふわしていたり、粉っぽい斑点状だったりして、乾いた感触なのが違いです。見分けにくいときは、食べずに処分しましょう。

切ったら黒い点や黒ずみが出てきた

切ってしばらくすると現れる黒い点や黒ずみは、切り口から出る白い樹液のようなもの(ヤラピン)や、含まれるポリフェノールが空気に触れて酸化したものです。カビではなく、食べても問題ありません。切ったらすぐ水にさらすと変色を防げます。

皮の黒くくぼんだ斑点は「黒斑病」の可能性

皮の表面に、黒くてくぼんだ円形の斑点があり、中央にカビのようなものが見える場合は、黒斑病という病気の可能性があります。この病気に感染すると、さつまいもが身を守ろうとして苦味成分(イポメアマロン)を作ることがあり、加熱しても分解されにくいとされています。くぼんだ斑点が見えたら、苦味の有無にかかわらず食べずに処分してください。味見で確かめるのは避け、口に入れて苦く感じた場合はすぐに食べるのをやめましょう。

ふわふわしたカビ

綿のようにふわふわした白いものや、青緑・黒・オレンジの粉状のものは、カビです。次の見出しで、切り取れば食べられるのかを解説します。

カビが生えたさつまいもは切り取れば食べられる?

ネット上には、白カビであれば洗って切り取り加熱すれば食べられるとする情報もありますが、当サイトではカビを見つけたら処分することをおすすめします。

・カビの菌糸は、目に見える部分より奥まで広がっていることが多く、切り取っても取り切れない
・黒斑病などにかかったり傷ついたりすると、苦味成分のイポメアマロンを作り出すことがあり、肝臓に負担をかける可能性がある成分として知られている
・カビの種類によっては、加熱しても分解されないカビ毒を作るものがある

カビは白・青・緑・黒などどの色でも、健康を害するおそれがあるため、迷わず処分してください。妊娠中の方や、小さなお子さん、高齢の方が食べる場合は、特に慎重に判断してください。

さつまいもにカビが生える原因

  • 湿気:水分を嫌う野菜で、濡れたまま保存したり湿気の多い場所に置いたりするとカビが繁殖しやすい
  • 傷・カット面:皮の傷や切り口から菌が入り込みやすい
  • 保存温度:低すぎても高すぎても傷みやすくなる

カビさせないさつまいもの保存方法

さつまいもの保存に適した温度は13〜16℃が目安で、基本は常温保存です。冷蔵庫(5℃以下)に入れると低温障害を起こして傷みが早まり、20℃を超えると発芽しやすくなります。

・洗わずに、土がついたまま一本ずつ新聞紙で包む
・段ボール箱などに入れ、すき間も新聞紙で埋めて、温度と湿度を一定に保つ
・直射日光と暖房の効いた部屋を避け、風通しのよい冷暗所に置く
・ポリ袋やラップでの密閉は避ける(呼吸できずに傷みやすい)

この方法で、1か月から2〜3か月ほど日持ちします。冬場は室温が下がりすぎないよう、玄関や北側の部屋を避け、段ボールごと室内の暖かめの場所に置くのがコツです。

箱買いしたときは、最初に状態をチェックする

秋は産地直送などで箱買いすることも多い時期です。届いたら、傷やカビ、柔らかくなっているものがないか確認し、傷んだものはほかのさつまいもに触れないよう、先に取り除いてください。1本のカビがほかへ広がることがあります。

カットしたもの・加熱したものの扱い

カットしたさつまいもは、切り口にラップをぴったりかけて冷蔵し、早めに使い切ります。水にさらして冷蔵する場合は、毎日水を替えてください。焼き芋や蒸かし芋などの加熱したものは、常温で長く置かず、粗熱を取って冷蔵・冷凍し、早めに食べきりましょう。

カビにくい新鮮なさつまいもの選び方

・同じサイズなら太くて重いもの
・皮の色がきれいで均一なもの
・でこぼこや傷が少なく、黒い斑点がないもの
・両端がしなびていないもの
・両端から蜜が浮き出しているもの(甘みのサイン)

よくある質問

Q. 白いふわふわが少しだけなら、切り取って食べてもいい?

A. 当サイトでは、少量でもカビが見えたら処分することをおすすめします。カビの菌糸は見えている範囲より奥まで広がっていることがあり、苦味成分やカビ毒は加熱でも分解されないことがあるためです。

Q. 切ったら黒い点があった。食べて大丈夫?

A. 切り口の黒い点や黒ずみは、ヤラピンやポリフェノールが空気に触れて変色したもので、食べても問題ありません。ただし、皮に黒くくぼんだ斑点がある場合は、苦味の有無にかかわらず黒斑病の可能性があるため食べないでください。

Q. さつまいもの芽が出たら、食べられない?

A. さつまいもの芽には、じゃがいものような毒性はないとされ、取り除けば食べられます。ただし、芽が出たものは水分や栄養が使われて味が落ちていることがあるため、早めに使い切りましょう。

Q. さつまいもは冷蔵庫に入れてもいい?

A. 生のさつまいもは冷蔵庫に入れないほうがよく、常温(13〜16℃)での保存が適しています。5℃以下では低温障害で傷みが早まります。カットしたものや加熱したものは冷蔵・冷凍で保存できます。

まとめ

さつまいものベタつく蜜や切り口の黒い点、芽は食べられますが、ふわふわのカビ・黒くくぼんだ斑点・苦味・異臭があるものは、切り取らずに処分しましょう。カビを防ぐには、洗わずに新聞紙で包み、13〜16℃の風通しのよい場所で保存するのが基本です。