行事

迎え火送り火の意味とは??お盆の送り日の時間いつ??

数年前の初夏。
離れて暮らしている夫の母が体調を崩し、入院しました。

同居している夫の独身の弟は、
しっかりして人なので普段の生活に心配はなく、気がかりはありながら、
母のことを任せていました。

ところが、お盆休みに帰省した時、お盆の飾りが全くわからなくて
四苦八苦した覚えがあります。
やはり日本の大切な風習として最低限の知識は持っていないといけないなと反省したものです。

そこで、お盆初心者?の人たちに、
これだけは、知っておいたほうが恥ずかしくないという
お盆のしきたりやポイントを紹介します。

迎え火と送り火の意味とは?

まずは、お盆の由来・意味についてお話します。
簡単に説明するとお盆は、仏教の盂蘭盆会という一つの行事に
日本に昔から伝わっていた先祖供養とが、混ざったものです。

昔から日本人は、新しいものを受け入れて混ぜ合わせ
日本独特の文化や風習にすることが得意なんですね。

今では、“年に一度、ご先祖様が私たちのもとへ帰ってくる時期”が
「お盆」と言われています。

お盆の時期は8月15日前後

お盆の時期は、旧暦の7月15日ころの期間、
現在の8月15日ころになります。
今でも東京や横浜などの一部では、7月15日ころにお盆の行事を行っています。

一般には、
8月13日から16日までの4日間をお盆期間として
13日を盆の入り(盆入り・迎え盆)、1
6日を盆の明け(盆明け・送り盆)と言います。

そして、盆の入りの13日に迎え火を
盆の明け16日に送り火を焚きます。

迎え火にはご先祖が迷わずに帰ってこられるようにと明るく照らすという意味があり、13日の夕方に焚きます。
送り火は、同じようにご先祖が帰り道に迷わないようにと焚きます。

 

お盆のしきたりを簡単にまとめると

では、具体的にお盆のしきたりについてお話します。
詳しすぎると、頭がこんがらがっちゃうので(私がそうでした!)
簡単にお話しますね。

13日、盆の入りには、精霊棚(しょうりょうだな)を飾ります。
盆棚ともいい、お仏壇とは別に、お仏壇の前にお位牌やお供え物を置きます。
これは、地方や宗教によって違いますが、
ここでは一般的な盆棚の飾り方を説明します。

大事なのはご先祖をお迎えして供養する気持ちなので
あまり難しく考えることもありません。
例えば、盆棚もわざわざそれ用に購入しなくても、小さなテーブルなどでもいいのです。

盆棚の4隅に笹竹を立ててその竹を縄で結んで結界を作ります。
その縄に盆花と呼ばれるほおづきやガマの帆をつるして、きゅうりで作った馬となすで作った牛を置きます。

 

お盆のきゅうりと茄子

きゅうりの馬は足の速い馬に乗ってご先祖が少しでも早くこちらへ来ることができるように、
なすの牛は、景色でも見ながらゆっくりをあちらへ帰っていただけるように、
という思いが入っています。
そして「五供」:香(お線香)・明かり(ろうそく)・水・花と食べ物(故人の好きだったもの)を供えます。

面倒だな・・・と、思いましたよね。
うん、わかります。
ここまできちんと飾るおうちはもう少ないでしょうね。
もっと省略して「五供」とほおずきをお供えするだけで大丈夫です。

盆だなの両側には、盆提灯を飾ります。
盆提灯は、新盆・初盆の時は白提灯、それ以外はカラフルなものは使います。

 

夕方になったら迎え火を

そして夕方に迎え火を焚きます。
迎え火の材料は、おがら(皮をむいた麻の茎)やそばですが、最近はホームセンターなどで迎え火セットが販売されています。便利ですね!
迎え火は、玄関口などの危なくない場所で焚きます。

さあ、これでご先祖様のお迎え準備ができました!

お盆で送り火をする時間はいつ??

お盆の13日にはお墓そうじとお墓参りをします(地域によってはお墓で提灯に火をともしてご先祖のお御霊を家まで案内します)。

ですが、仕事の都合などで、13日のお墓参りができない場合は、できるだけお盆期間中に行きましょう。

 

お盆のお供え物では動物性の食べ物はダメ

お盆期間中は、ご先祖様が、帰ってこられているので、お仏壇にお膳を供えます。
これを霊供膳(りょうぐぜん)・送り膳などと言います。

動物性の食べ物は避けて、おだしもカツオやいりこではなく昆布でとります。
いわゆる精進料理ですね。
ご飯、汁物、煮物、あえ物、酢の物など五~六品のお膳を作ってお供えします。
これも面倒・・・だと思いますよね。

大丈夫です。いつもの料理を少し和風にして、お肉、魚を除いたものを取り分けて
お膳にすればいいのです。
我が家もそうしています。
特別なものではなく、家族と一緒にいただいてもらうと考えれば難しくないでしょう。

 

送り日の時間は地域差がある

さてさて、そんなふうに過ごしているとすぐに盆明けです。
盆休みも終わり(悲しい・・・)
お盆の締めくくりは、送り火です。
ご先祖様が帰り道に迷わないように照らします。

焚き方は、迎え火と同じように
焚く時間は、午後・夕方・夜など地域により差があります。
精霊流しは夕方から夜にかけて
京都五山の送り火は、夜8時から点火されます。

お盆の迎え火送り火についてまとめ

はじめてお盆の準備をするという人には、
「いろいろとややこしいことがあって大変だなぁ」
という印象を持ったかもしれません。

一番大切なのは、ご先祖様を温かくお迎えして
心地よく過ごしていただき
気持ちよく帰っていただくことですから、
そんなに心配しなくても大丈夫!

家族がみんな集まって、楽しく過ごす様子をご先祖様に見ていただきましょう!