いちご狩りで、つい食べ放題を楽しみすぎた。帰宅後にお腹がゴロゴロして、下痢になってしまった。「いちごの食べ過ぎ?それとも食中毒?」と不安になった経験はありませんか。

この記事では、いちごを食べ過ぎると腹痛や下痢になる理由、1日の適量の目安、食べ過ぎと食中毒の見分け方、傷んだいちごを避ける保存のポイントまでまとめました。

結論:いちごの食べ過ぎで、お腹をこわすことはある

いちごは水分や果糖、食物繊維を含むため、一度に大量に食べると、お腹がゆるくなって腹痛や下痢が起こることがあります。ただし、強い症状があるときや、発熱・嘔吐をともなうときは、食べ過ぎではなく食中毒などの可能性もあるため、医療機関に相談してください。

いちごの食べ過ぎで腹痛・下痢になる理由

  • 水分が多い:いちごの大部分は水分で、一度に大量に食べると、便の水分が増えてゆるくなることがあります
  • 果糖などの糖分:糖分のとりすぎが、お腹をゆるくする原因になることがあります
  • 食物繊維:適量は腸によいものの、大量にとると下痢の原因になることがあります
  • 冷たいものを一度にたくさん食べる:冷蔵庫で冷やしたいちごを一度に大量に食べると、お腹が冷えて刺激される場合があります

「いちごに含まれるキシリトールが原因」という説明を見かけますが、いちごに含まれるキシリトールはごく微量で、主な原因とは考えにくいとされています。症状の出やすさには個人差もあります。

いちごの1日の適量の目安

厚生労働省の「食事バランスガイド」では、果物は1日に200g程度が目安とされています。これは、いちごだけでなく、りんごやみかんなど、果物全体の量です。

・中粒のいちご(1粒15〜20g程度)なら、10〜13個程度が目安
・大粒のいちごなら、それより少なめ
・ほかの果物も食べる日は、その分を差し引く

いちご狩りなどで一度にたくさん食べたときは、その後の食事の量を控えめにして、お腹の調子が悪ければ水分をとり、無理をしないようにしましょう。

腹痛・下痢が出たときの対処

  1. いちごなど、冷たいものや刺激になる食べ物を控える
  2. お茶や水、経口補水液などで、こまめに水分をとる
  3. お腹を冷やさず、ゆっくり休む

下痢のときは脱水になりやすいため、水分補給が大切です。悪化するときは、次の受診の目安を参考にしてください。

食べ過ぎか食中毒か、迷ったときは

いちごを食べたあとにお腹の調子が悪くなったとき、食べ過ぎなのか食中毒なのかは、症状だけでは見分けられません。次のような場合は、食中毒などの可能性もあるため、早めに医療機関を受診してください。

・強い腹痛や、繰り返す嘔吐がある
・発熱がある
・血の混じった便が出る
・水分がとれない、尿が少ない、ぐったりしている(脱水のサイン)
・同じものを食べた人にも、同じ症状が出ている

特に、小さなお子さんや高齢の方は、脱水になりやすいため、早めに相談しましょう。

いちごによる食中毒は、実際にある

「いちごで食中毒が起きた例は聞かない」と思われがちですが、いちごを使った食品による食中毒は報告されています。たとえば、いちご大福を食べて、ノロウイルスによる食中毒が起きた事例があります。また、海外では、冷凍いちごが原因とされる大規模なノロウイルス食中毒も報告されています。

ノロウイルスは、冷凍しても死なず、十分に加熱する必要があります。生で食べるいちごは、洗って食べるのが基本ですが、調理する人の手洗いや、清潔な調理環境が大切です。冷凍いちごを小さなお子さんや高齢の方、妊娠中の方などに食べさせる場合は、中心まで十分に加熱(85〜90℃で90秒以上が目安)しましょう。

いちごの保存:洗わずに、早めに食べきる

いちごは傷みやすい果物です。保存のポイントは次のとおりです。

・保存前に洗わない(水がつくとカビが生えやすくなる)
・ヘタはつけたまま、重ならないように容器に並べる
・冷蔵庫の野菜室に入れ、数日以内に食べきる
・食べる直前に、ヘタをつけたまま流水で洗い、そのあとでヘタを取る

傷んだいちごのサイン

白や灰色のふわふわしたカビが生えている、ドロドロに溶けている、酸っぱいような発酵したにおいやアルコールのようなにおいがする場合は、食べずに処分しましょう。カビは、見えている部分の周りにも広がっていることがあるため、傷んだ部分だけを取り除いて食べるのはおすすめしません。

食べきれないときは、洗って水気を拭き、冷凍する方法もあります。冷凍したいちごは、ジャムにしたり、加熱調理に使ったりするのがおすすめです。

いちごでアレルギー症状が出ることもある

いちごを食べて、口の中や唇、のどがかゆくなる、腫れるといった症状が出る場合は、食物アレルギー(口腔アレルギー症候群)の可能性があります。症状が出たときは、いちごを食べるのをやめ、アレルギー科などで相談してください。息苦しさ、ぐったりする、全身のじんましんなど、強い症状が出たときは、救急外来を受診するか、救急車を呼んでください。

よくある質問

Q. いちごは1日に何個まで食べていい?

A. 果物全体で1日200g程度が目安で、中粒のいちごなら10〜13個程度です。ほかの果物も食べる日は、その分を差し引きましょう。

Q. いちごを食べ過ぎると、なぜ下痢になる?

A. いちごに含まれる水分・糖分・食物繊維を一度に大量にとると、お腹がゆるくなることがあるためです。キシリトールはごく微量で、主な原因とは考えにくいとされています。

Q. 食べ過ぎと食中毒は、どう見分ける?

A. 症状だけで見分けることはできません。強い腹痛、繰り返す嘔吐、発熱、血便、脱水のサインがあるときは、食中毒などの可能性もあるため、早めに医療機関を受診してください。

Q. いちごは洗ってから保存してもいい?

A. 保存前に洗うと水分でカビが生えやすくなるため、洗わずに保存し、食べる直前に洗いましょう。ヘタをつけたまま洗うのがおすすめです。

まとめ

いちごは、一度に大量に食べるとお腹をこわすことがあるため、1日の目安を守り、強い症状や発熱・嘔吐があるときは、食べ過ぎと決めつけずに受診しましょう。いちごは洗わずに冷蔵して数日以内に食べきり、カビや発酵したにおいがあるものは食べないでください。