我々にとって虫とは切っても切れない関係にあります。
屋外で一日中過ごすだけで身体中に虫刺されの跡が…
虫除けスプレーを塗布しても刺される時は刺されます。
こんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。
特に、虫に刺された後の患部は熱を帯びることもあります。
そうすると冷やすために湿布を貼る方も沢山おられます。
でもそれって本当に効果があるのでしょうか?
今回は「虫刺されに湿布は効くのか?」この疑問についてお答えします。
虫刺されのかゆみは湿布で治まる!?
虫に刺されて痒くなった時、冷やせば治るのではないか?
こう考える方も多いかと思います。
結論から言うと、虫刺されに湿布は「効きます」!!
湿布を貼ることで血管が縮小します。
血管が縮小することで起こるメリットは以下のとおりです
虫刺されに湿布を貼るメリット
1.虫の唾液が広がることを防ぐことが出来る
例えば蚊は動物を刺す際に、麻酔成分を含む唾液を出します。
これは人間に気づかれて殺されることを防ぐ蚊の知恵です。
ブヨなども同じで人間の皮膚を引き裂いた時に
痛みで気づかれないように麻酔成分を含む唾液を出すのです。
これがアレルギー反応を起こすことで皮膚が腫れます。
皮膚が痒くなるのはこのアレルギー反応が原因です。
という事は唾液成分を広がらないようにすれば痒みを防げるのでは?
正解です、患部を冷やすことで血管は縮小します。
つまりその唾液が広範囲に及ぶことを阻止できるのです。
そうすれば痒みは最小限に抑えることができます。
2.神経が麻痺する
皮膚を冷やすと冷やした部分の感覚が鈍りませんか?
これは神経の伝達機能が低下することで起こる現象です。
その分、痒みも感じにくくなります。
なので冷やすことで痒みを低減しようとすることは間違いではありません。
次に湿布で虫刺されの痛みや腫れに効果があるのかを解説します。
虫刺されの腫れや痛みにも湿布は効果ある!?
虫に刺されると通常は腫れてきます。
これは先程お伝えした「アレルギー反応」によるものです。
少し詳しく解説したいと思います。
蚊は血を吸うのに2分半かかるとされています。
そのうち15秒ほどは麻酔成分を含む唾液を注入する時間です。
この唾液こそがアレルギー反応の原因でした。
アレルギー反応を起こす原因は…
「侵入してきた異物と身体の免疫細胞が反応する」ことです。
患部を冷やすことで免疫細胞が到達することを遅らせることが出来ます。
なので、刺された場所を湿布で冷やすことがオススメです。
腫れを軽減することは可能です。
また、腫れていると痛みを伴うこともあります。
そんなときは湿布で冷やして炎症を抑える事が賢明です。
痒みに効く塗布薬は抗ヒスタミン剤です。
冷やすことと同時に行うとより効果的です。
それでも痒みが長引く場合は皮膚科に行きましょう。
虫刺されで炎症してるときは湿布は注意!!
ムカデややけど虫、ハチに刺されたときは
ムカデや”やけど虫”に噛まれると激しい痛みに襲われます。
これらは強い毒性を持っているため腫れる量も多いです。
また、ハチも同様に毒性が強いので痛みを伴う場合があります。
こんな時は湿布を貼らないようにしましょう。
むしろ毒に対する処理のほうが大切なのです。
まずは流水で患部を流し、毒を押し出します。
ハチの毒であれば水溶性ですので特に効果的です。
そしてステロイド剤を塗布しましょう。
ステロイド剤には炎症を鎮める効果があります。
ステロイドと聞くと強い薬なので心配になる方も多いでしょう。
用法用量を確認して適切に使用すれば心配はありません。
そしてすぐに皮膚科へ行ってください。
毒の強い虫に刺されたり噛まれると危険です。
アナフィラキシーショックの危険性
特にハチは「アナフィラキシーショック」が心配されます。
今年もアナフィラキシーショックで死者が出ました。
大きなニュースにもなっており知っている方も多いでしょう。
また、やけど虫は刺されると広範囲に腫れができて痛みます。
お尻をやられると座れなくなるくらいの激痛です。
ファーストエイドは洗浄、毒抜き、ステロイドで可能です。
しかし、症状は早く収まったほうがいいですよね。
近年はこの”やけど虫”が増えているそうです。
痛み系にはステロイド剤が効きます。
薬局に行けば購入が可能なので備えておけば安心です。
まとめ:虫刺されに湿布
虫刺されに湿布は効果的です。
痒みや腫れの症状が出た時は湿布を貼ることで症状が和らぎます。
また、抗ヒスタミン剤も併用するとより効果的です。
掻くと虫の唾液が広がりますので痒みも広範囲になります。
痛みや炎症が起きた場合はとにかく体外に毒を出します。
患部を洗い流すことで清潔に保てますし、水溶性の毒に効果的です。
特にハチに刺されるとアナフィラキシーショックの可能性があります。
ステロイド剤を塗布することで炎症や痛みを抑えることが可能です。
虫刺されは痛みや痒みだけでなく腫れという外見上の変化も起こします。
本当に腹が立ちますよね!
もし、虫刺されの症状に困った場合は参考にしてみてください!
ちなみに私の地元の関西圏では「虫に刺される」とは言いません。
「虫に咬まれる」が一般的です。
“蚊”の語源は「咬む」とする説もあるそうですよ!