秋の味覚として銀杏を楽しみたいけれど、「何個まで食べていいの?」「子供や妊娠中でも大丈夫?」と気になったことはありませんか。食べ過ぎると危険な食材として知られていますが、公的な情報で確認できる範囲は意外と限られています。

この記事では、東京都や日本中毒情報センターなどの情報をもとに、銀杏の食べ過ぎの目安、子供・妊娠中の注意点、中毒症状と対処法をまとめました。

銀杏は何個まで?大人・子供の目安

結論として、国や自治体が示している「これなら安全」という個数の基準はありません。インターネットでは「1日10個まで」などの目安も見かけますが、公的な基準ではなく、体格や体質による個人差も大きいため、この記事では目安の個数としては紹介しません。代わりに、中毒の報告例から分かっていることをまとめます。

  • 5歳以下の子供では、6〜7個食べてけいれんを起こした例が報告されています
  • 日本中毒情報センターは、小さな子供には銀杏を食べさせないよう呼びかけています
  • 大人でも、約50個食べてけいれんを起こした例があります
  • 大人も、一度に何十個も食べたり、毎日たくさん食べたりしないようにしましょう

中毒の原因は、銀杏に含まれる「4′-メトキシピリドキシン」(4′-O-メチルピリドキシン)という成分です。ビタミンB6とよく似た構造で、ビタミンB6の働きを邪魔してしまいます。この成分は熱に強く、茹でても焼いても毒性は消えません。加熱調理してあるから安心、というわけではない点に注意してください。

日本中毒情報センターに寄せられる銀杏の相談は、小さな子供が多いとされています。子供が少量でも症状を起こしやすい理由は完全には分かっていませんが、体が小さく、解毒の力が十分でないためではないかと考えられています。

食べ過ぎたときの中毒症状と出るまでの時間

主な症状

一度に多く食べると、おう吐、下痢、呼吸困難、けいれんなどが起こることがあります。重いけいれんが出た場合は命に関わることもあるため、症状が出たらすぐに医療機関を受診してください。

症状が出るまでの時間

摂取後、数時間のうちにビタミンB6が欠乏した状態になって発症すると考えられています。東京都が紹介している報告例では、食べてから3〜9時間後におう吐やけいれんが出ています。食べた直後は平気でも、時間がたってから症状が出ることがあるので、食べ過ぎたと感じたら半日ほどは様子に気をつけ、おう吐やけいれんが出たらすぐに医療機関を受診しましょう。

受診するときのポイント

医師に、いつ・何個くらい食べたかを伝えられるようにしておくと診察がスムーズです。子供が誤って食べたかもしれないときや、症状が出たときは、自己判断せず医療機関や、日本中毒情報センターなどの相談窓口に連絡しましょう。

銀杏は妊婦でも食べていい?

妊娠中だからといって、銀杏を食べてはいけないという公的な決まりはありません。ただし、食べるとしても少量にとどめ、一度にたくさん食べないようにしましょう。加熱しても毒性は消えないため、「焼いたから大丈夫」と考えて量を増やすのは禁物です。

妊娠中は体調の変化に敏感になりやすい時期です。食べ過ぎて吐き気や下痢が続くときは、我慢せず早めに産婦人科やかかりつけ医に相談してください。食べた個数を伝えられるようにしておくと安心です。

お子さんがいる家庭では、拾ってきた銀杏やもらった銀杏を、子供が誤って食べないよう手の届かない場所で保管しましょう。

銀杏の利尿作用とむくみへの効果

銀杏に含まれるカリウムには、体内の余分なナトリウムを排出する働きがあり、その過程で水分も排出されるため、利尿作用があるとされています。むくみが気になる妊娠中に興味を持つ方もいますが、効果を期待してたくさん食べるのは避けましょう。

むくみ対策には、塩分控えめの食事や適度なウォーキング、着圧ソックスの活用など、量を気にせず続けられる方法のほうが現実的です。銀杏はあくまで秋の味覚として、少量を楽しむ程度にとどめておくのが安心です。

よくある質問

Q. 銀杏を食べてからどのくらいで中毒症状が出る?

A. 数時間のうちに症状が出るとされ、報告例では食後3〜9時間後におう吐やけいれんが出ています。食べた直後に何もなくても、しばらくは体調の変化に注意してください。

Q. 妊娠中に誤って食べ過ぎてしまったら?

A. 吐き気や下痢などの症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診してください。症状がなくても不安なときは、かかりつけの産婦人科に相談しましょう。

Q. 授乳中も同じように注意が必要?

A. 授乳中も母体の体調を優先すべき時期なので、妊娠中と同様に少量にとどめておくのが無難です。心配な場合はかかりつけ医に相談しましょう。

Q. 銀杏を拾うときに気をつけることは?

A. 外皮に触れるとかぶれることがあるため、素手ではなくゴム手袋を着用して拾いましょう。妊娠中は肌が敏感になりやすいので、なおさら注意しておくと安心です。

Q. いちょう葉エキスのサプリメントも同じように注意が必要?

A. 食べる銀杏とは別の製品ですが、医薬品との飲み合わせに注意が必要です。イチョウ葉エキスは、血を固まりにくくする薬などとの併用で出血のリスクが報告されています。服薬中の方は、自己判断せず医師や薬剤師に相談してください。

まとめ

銀杏には「これなら安全」という公的な個数の基準はなく、小さな子供には食べさせず、大人も一度に大量に食べないことが大切です。毒性は加熱しても消えません。妊娠中は少量にとどめ、体調に少しでも異変を感じたら、早めに医師へ相談してください。

参考:ギンナン|食品衛生の窓(東京都保健医療局)、ギンナンの食べ過ぎに注意しましょう!(日本中毒情報センター)