行事

門松の竹の向きや斜めに切る理由は?ひとつでもいいの!?

最近では、あまり一般家庭で飾っているのを、見ること自体が少なくなってきた門松。

竹の向きや斜めに切る理由など、それぞれに意味があるのは、みなさんご存知でしょうか?

今日は、お正月の支度の前に、門松の竹の向きや斜めに切る理由、ひとつでもいいのかなど、門松に関する素朴なギモンを解決すべく、ご紹介します。

門松の竹の向きって決まりはあるの?

普段、よく見る門松は、長さの違う竹が3本あって、その根元には松が植えられ、さらに梅や南天などが添えられているものですよね。

門松全体の竹の向き自体に、決まりがあるわけではありませんが、3本の竹のうち、2番目に高い竹の向きに意味合いがあります。

2番めの竹の向きが内側にあるか、外側にあるかによって、

『迎え飾り』、『出飾り』という、

2種類の置き方があり、それぞれの意味合いが違ってきます。

※呼称は、地域によって若干異なります。

『迎え飾り』は、福を招き入れると言い伝えられているため、

商売をしているお店などでは、一般的に、こちらの置き方で置いています。

それ以外には、お嫁さんや赤ちゃんが欲しい家などでも、こちらの置き方をすることが多いようです。

一方、『出飾り』は、内側の災いを外に逃がす、という意味をあらわします。

病院などでは、患者さんが出ていく(退院できる)ように、こちらの置き方を、多く取り入れています。

門松を斜めに切る理由、こんな由来があるんです!

 

門松の切り口にも、置き方同様に、実は2種類あります。

普段よく目にする、竹の節を含め、斜めに切った『そぎ』と、

真横に切った『寸胴』という切り口があります。

『そぎ』は、切り口が笑い口に似ていることから、

『笑う門には福来る』と言われており、

この切り口ができたきっかけは、徳川家康が、武田信玄との戦に敗れ、

『次は斬る』という念をこめたのが、きっかけとなった、と言われています。

一方、『寸胴』は武士が好んで始めたのがきっかけと言われており、

竹の節がしっかり詰まっているところから、金融機関などで、

見かけることが多いようです。

置くスペースがない!そんなとき門松はひとつでもいい!?


できれば、門松は2つで1組なので、対にして置くのが理想ですが、

ひとつでも問題はありません。

そもそも、門松は各家を訪れる、歳神様が迷うことなく、

家に来ることができるよう、そのための目印のようなものです。

松には、永久という意味があり、そのほかにも、『待つ』とかけて願いを込めるという

意味も含まれています。

最近では、一般家庭向けに、小さな植え寄せ風のものや、

門柱につけるようなタイプも出てきているので、

無理のない範囲で、門松を飾ってみてはいかがでしょうか。

門松の向きについて まとめ

最近では、昔と違い、お正月飾りをはじめ、多くのものが簡素化・多様化してします。

(とある自治体では、門松が印刷された紙を配布しているところもあるようです。)

昔と現代では、生活スタイルが大きく変わってきているため、

昔ながらのやり方では、現在の生活に合わず、ストレスを感じることも出てくると思います。

もちろん、昔のやり方を大事にすることは大切ですが、

昔のやり方にとらわれたまま行うのではなく、それぞれの生活スタイルにあった

やり方を見つけて、準備を進めてみるのもいいかもしれません。

それでは、みなさま良い年をお迎えください。