鏡開きの前に、飾っていた鏡餅の裏側や台座との接地面に白や青緑のものを見つけてギョッとした。そんな経験はありませんか?

せっかくのお正月飾りだし、もったいない。でも、小さな子どもが触ったり、口に入れたりしていたら……と考え出すと、不安で検索したくなりますよね。

この記事では、カビを削れば食べられるのか、子どもが口にしてしまったときの見守り方、捨てるときの手順までまとめます。

鏡餅にカビが生えたら食べられる?

鏡餅にカビが生えたら、見える部分を削っても食べず、全体を捨てるのが安全です。カビではなく乾燥によるひび割れかもしれない場合も、少しでも疑わしければ捨てるのが無難です。

  • カビの部分だけ削る、は安全の根拠にならない
  • 焼く・煮るなど加熱しても安心にはならない
  • カビかどうか自信がなければ捨てる

餅は水分が多くて柔らかいので、表面に見えているのは一部だと考えたほうが無難です。もったいなくても、ここは迷わず手放しましょう。

カビを削っても食べられない理由

見えない部分にも広がっている可能性

カビは、目に見える斑点だけでなく、食品の内部に根のような菌糸を伸ばしていることがあります。見えている部分を取り除いても、カビやカビ毒が残っている可能性があります。

水分のある餅は、見た目より奥まで広がっていても不思議ではありません。

焼いても煮ても消えないカビ毒

「焼けば大丈夫でしょ」と思いがちですが、カビの種類によってはカビ毒を作ります。カビ毒の多くは加熱しても分解されにくい性質があるため、焼き餅やお汁粉にしても安心材料にはなりません。

カビか乾燥か?白い粉・ひび割れとの見分け方

白い粉やひび割れはカビと限らない

餅は乾燥するとひび割れて、表面が白っぽく見えることがあります。カビとまぎらわしいので、見分けのヒントを整理します。

ただ、見た目だけで言い切るのは難しいのが正直なところです。目安は次のとおりです。

カビを疑うサイン

  • 綿毛のように、あるいは糸状に盛り上がっている
  • 点々と色がついている(白・青緑・黒など)
  • 表面がぬめっている
  • 酸っぱいようなカビ臭いにおいがする

乾燥の可能性があるサイン

  • ひび割れているだけで、盛り上がりや色の点がない
  • においがなく、触ってもぬめらない

乾燥だと思えても、自信がなければ捨てるのが基本です。パンでの見分け方も、考え方の参考になります。

色で判断しない・見落としやすい場所

白でも青緑でも黒でも、どの色でも食べずに捨てるのが基本です。色は、カビを見つけるための目印くらいに考えてください。

鏡餅は丸ごと飾るので、切り餅のようにラップで小分けにして密閉できません。表面だけ見て安心せず、次の場所も確認しましょう。

  • 餅の裏側と、台座や三方に触れている面
  • 飾り(みかんや紙)の下になっている部分
  • 個包装やパックの内側のすき間

子どもが触った・食べたときの対応

触っただけのとき

触っただけなら、まず手を洗いましょう。カビのついた手で目や口をこすらないよう、子どもにも声をかけておくと安心です。そのうえで、残りの餅は捨てます。

口に入れた・飲み込んだとき

まず、餅が口の中に残って詰まっていないかを確認します。餅は窒息しやすい食べ物なので、息が苦しそう、顔色が悪い、声が出ないときはすぐ119番へ。

口に餅が残っていないと確認できて落ち着いているなら、少量の水を飲ませる程度にして、無理に口に指を入れたり吐かせたりするのは避けましょう。

そのうえで、食べた量・時間・餅の状態をメモし、可能なら写真も残しておきます。受診するときに伝えやすくなります。

次のような様子がないか、しばらく見守ってください。

  • 吐き気、嘔吐
  • 腹痛、下痢
  • 発熱
  • ぐったりして元気がない、飲んだり食べたりできない
  • 意識がぼんやりしている、けいれんがある(この場合は119番)

症状が出たとき、判断に迷うときは、小児科などの医療機関に相談しましょう。夜間や休日で迷うときは、各地域の小児救急電話相談(#8000)も使えます。

「少量だから大丈夫」とは言い切れません。この記事は診断の代わりにはならないので、気になるときは医療機関に相談してください。

カビが出たら鏡開きを待つ?縁起は?

待たずにその場で処分する

鏡開きの日まで待つ必要はなく、見つけた時点で処分して問題ありません。鏡開きの時期そのものは、こちらにまとめています。

縁起が悪いのか

縁起が悪いという根拠はなく、気にしすぎなくて大丈夫です。鏡餅はもともと食べて無病息災を願うものですが、食べられない状態のものを無理に食べる必要はありません。感謝して処分すれば十分です。

処分の手順

  1. ビニール袋にそっと入れる(胞子が舞わないよう、振らずに)
  2. 口をしっかり縛って捨てる(出し方は住んでいる自治体のルールに従う)
  3. 触った手を洗い、置いていた場所や台座を拭く

鏡餅にカビを生やさない置き方

一番手軽なのは、飾る場所を見直すことです。暖房の風が直接当たる場所、日が差し込む窓辺、湿気がこもる場所は避けてください。

市販の真空パック入りや個包装入りは、パッケージの表示どおりの扱いが基本です。開封後は表示の期限にかかわらず、早めに使い切るつもりでいると安心です。開封前の中身にカビを見つけたときも、食べずに捨てます。

飾り始めを早くしすぎないのもコツのひとつです。時期の目安は、こちらが参考になります。

飾る期間が長いほど、カビのリスクは上がります。鏡開きの日(関東1/11・関西1/15が目安)を迎えたら、早めに下げましょう。

よくある質問

カビが生えた餅の隣にあった餅や飾りはどうしますか?

接していたものは、見た目に問題がなくても状態をよく確認してください。迷ったら捨てるのが無難です。

鏡餅は切らずに割るものなら、カビの部分だけ削るのはいいですか?

切らずに割るのは鏡開きの作法の話で、食品としての安全とは別です。カビの部分だけ削って食べるのは避けてください。作法のほうは、こちらにまとめています。

真空パックの鏡餅の中にカビを見つけたらどうしますか?

開封前でも食べずに捨ててください。気になる場合は、購入した店やメーカーに相談する方法もあります。

まとめ

鏡餅のカビは、削っても加熱しても安心にはならないので、見つけたら全体を捨てるのが安全です。

迷ったら捨てる。子どもが口にしたときは、量と状態をメモして、症状があれば医療機関へ。来年は、置き場所と鏡開きのタイミングを少し意識するだけで、ずいぶん変わりますよ。